Our Story 立ち上げの背景と想い
「ごみを捨てたあと」の景色を想像したことはありますか?
目の前から消えた廃棄物が、その先でどのように処理されているのか、意識する機会は多くありません。しかし、現場で日々、大量の廃棄物と向き合ってきた私たちは知っています。そこには資源として活用できる可能性を秘めながら、十分に価値を引き出されないまま処理されている「宝」が眠っていることを。
食品廃棄物の有効利用法として、家畜の餌にする「飼料化」、堆肥を製造する「肥料化」、メタン発酵によりガス燃料を製造する「バイオガス化」などがあります。いずれも技術面、ビジネス面において確立された手法です。
しかし、まだまだ多くの食品廃棄物が、これらの有効利用をされずに焼却されているのが現実です。一部の焼却施設では、ごみ発電やサーマルリサイクルとして有効利用はされていますが、まだまだエネルギー回収など有効利用する余地は残っています。
食品廃棄物の排出者、収集運搬業者、処理業者、さらには行政や教育研究機関など、広域な関係者が集まることで、食品廃棄物のさらなる有効利用が進むのではないか、と、私たちは考えます。
私たちは、この街の未来を動かす新しい循環を、ここから作り出していきます。
共栄会より
神戸市環境共栄事業協同組合は、 ⾧年にわたり神戸市の事業系一般廃棄物収集運搬業務を担ってきた団体でございます。食品ロスが社会課題として注目される一方で、これまで食品リサイクルは、収集運搬効率の観点により、食品工場や大量排出事業者を中心に行われてきた経緯があります。かわって少量排出事業者にとっては、収集運搬費用が割高となり 「取り込み辛い」という現実がありました。
そこで私たちは 2014 年より、少量排出事業者の皆さまでも無理なく食品リサイクルに参加できる環境づくりを目指し、独自の収集運搬スキーム「神戸方式」を構築してまいりました。この取り組みは、多くの事業者の皆さまのご理解とご協力に支えられ、10 年以上にわたり継続して運営されています。
そして今、私たちはこの仕組みをさらに発展させ、「食品リサイクルを特別なものではなく、地域に根付いた当たり前の循環へ」と広げていきたいと考えています。食品廃棄物は、ただ処分されるものではありません。適切に循環させることで、飼料や肥料、エネルギーへと生まれ変わり、地域資源として未来へつなげていきたいと願っております。
この取り組みを神戸から全国へ発信し、より多くの事業者の皆さまとともに育て、持続可能な地域社会の実現へつなげ、循環社会の輪を広げてまいります。
KOBE Hikey Energy 共同代表
桝岡 隆(神戸市環境共栄事業協同組合 理事長)
コベックより
私が家業である廃棄物の収集運搬の世界へ飛び込んだのは、20代半ばの頃。専門知識もなくひたすら現場で汗を流す中で、膨大な廃棄物を前に抱くようになったのは、「これらをすべて、もっと有効利用できないか」という強い思いでした。
技術の進歩によって、単なる焼却や埋め立てではない循環の道が開かれています。その大きな一歩が、今回取り組む「食品廃棄物のメタン発酵」です。
まだ始まったばかりのプロジェクトですが、その先にはさらに大きな夢があります。協力してくださる事業者さんが増え、より多くの食品廃棄物を集めることができれば、発酵後の残渣(残りかす)を「炭化」して燃料へと変える、100%リサイクルも実現へと近付きます。
この神戸という都市ならではの形で、廃棄物を資源へと変えていく。いつか神戸が「リサイクルの街」と呼ばれる日を夢見て、私たちの挑戦は続きます。
KOBE Hikey Energy 共同代表
山本 宏光(株式会社コベック 代表取締役)